エリック・クラプトン & スティーヴ・ウィンウッド 来日公演に向けて

Title

Had To Cry Today

Artist

Blind Faith

Album

Blind Faith

Release Note
Composer
Steve Winwood
Producer
Jimmy Miller
Recording
Jun.1969 : Olympic Studios, London, England
Release
Aug.1969 : Polydor 583 059 / UK

日本公演のオープニングナンバーであるこの曲は、アルバム《ブラインド・フェイス》でも冒頭を飾っています。スティーヴ・ウィンウッドの作曲で、オリジナルでもエリック・クラプトンとのツインギターが最大の聴きどころです。ブラインド・フェイスについての詳細はレコードコレクターズ2008年6月号がおすすめで、曲解説を担当した青山陽一氏の見解によると、左チャンネルがクラプトンで右がウィンウッドではないかとのことです。ところで来日公演では、アルバムに収録されている6曲のブラインド・フェイス・ナンバーのうちAサイドの4曲を披露しています。ジンジャー・ベイカー作の『ドゥ・ワッチュライク』はやらないとしても、残りの『歓喜の海』はいつかレパートリーに加えて欲しいものです。

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Blind Faith
Title

Presence Of The Lord

Artist

Blind Faith

Album

Blind Faith

Release Note
Composer
Eric Clapton
Producer
Jimmy Miller
Recording
Feb.1969 : Morgan Studios, London, England
Release
Aug.1969 : Polydor 583 059 / UK

アルバム《ブラインド・フェイス》で唯一エリック・クラプトンが作曲したナンバーです。厳かな雰囲気がただよう曲想のなか、中盤で入ってくるクラプトンのギターソロが強烈なインパクトになっています。オリジナルはスティーヴ・ウィンウッドが歌っていますが、クラプトンの自伝で「歌い方にいろいろと注文を付けたらスティーヴの機嫌を損ねてしまった」というエピソードがとても印象的でした。若い頃はそんな対立もあったかもしれませんが、現在の二人はとても仲が良さそうで、この曲を新しいアレンジによるツインヴォーカルで歌っているのを聴くと微笑ましく感じます。

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Blind Faith
Title

Glad

Artist

Traffic

Album

John Barleycorn Must Die

Release Note
Composer
Steve Winwood
Producer
Steve Winwood / Chris Blackwell
Recording
May.1970 : Island Studios, London, England
Release
Jul.1970 : Island ILPS 9116 / UK

トラフィックの4枚目のアルバム冒頭に収録されているインストルメンタルナンバーです。初期トラフィックにはメンバーにデイヴ・メイスンが入ってましたが、このアルバムからは不参加で、残りの3名により制作されています。スティーヴ・ウィンウッドのオルガンとピアノ、クリス・ウッドのサックスとフルート、ジム・カポールディのドラムズとパーカッションによるプレイは、ジャズ風の展開を伴う即興性を重視した演奏で活気に満ちています。オリジナルにはギターは入ってないので、エリック・クラプトンがこの曲でどのようなプレイを披露するか注目したいところです。アルバムでは歌入りの『フリーダム・ライダー』に曲間なしで流れ込みますが、ライヴでは『ウェル・オールライト』に繋がるという展開でしょう。

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John Barleycorn
Must Die
Title

Well All Right

Artist

Blind Faith

Album

Blind Faith

Release Note
Composer
Jerry Allison / Buddy Holly / Joe Mauldin / Norman Petty
Producer
Jimmy Miller
Recording
Feb.1969 : Morgan Studios, London, England
Release
Aug.1969 : Polydor 583 059 / UK

アルバム《ブラインド・フェイス》で唯一のカヴァー曲です。オリジナルはバディ・ホリーですが、ブラインド・フェイス・ヴァージョンではよりパワフルに生まれ変わり、歌詞も若干アレンジしているようです。この曲でスティーヴ・ウィンウッドはピアノとベースを担当(リック・グレッチ参加前に録音)していますが、前述のレココレ記事内で青山氏がそのベースプレイを絶賛しています。またスティーヴは海外のインタヴューにて「バディ・ホリーの音楽には初期のジャズやポップなど様々な音楽の要素が入っているが、そのようなスタイルは自分の曲作りにも大きな影響を与えた(shige氏訳)」と述べています。この曲はスティーヴの意向でアルバムに収録されたのかも知れません。

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Blind Faith
Title

While You See A Chance

Artist

Steve Winwood

Album

Arc of a Diver

Release Note
Composer
Steve Winwood / Will Jennings
Producer
Steve Winwood / Chris Blackwell
Recording
1979-80 : Netherturkdonic Studios, Gloucestershire, England
Release
Dec.1980 : Island ILPS 9576 / UK

スティーヴ・ウィンウッドが作曲、演奏、プロデュース、エンジニアリングなど、アルバム制作に係わるほとんど全ての作業を、自宅スタジオにこもって独りで創り上げたセカンドアルバムに収録されています。オープニングを飾るこの曲は全米チャート7位のヒットを記録しました。洗練されたポップセンスを感じさせるメロディアスなナンバーで、作詞はエリック・クラプトンと『ティアーズ・イン・ヘヴン』を共作したウィル・ジェニングズが担当しています。ジェニングズによると「この曲は前作の結果に落ち込んだスティーヴを復活させるためのウェイクアップ・コールだ」とのことです。ファーストアルバムは今でこそ高い評価を得ていますが、商業的には失敗作でした。ちなみに80〜90年代のスティーヴのソロナンバーのほとんどの歌詞はジェニングズが書いています。この曲は2010年のベスト盤(右画像下)にも収録されています。

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Arc of a Diver
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revolutions
Title

Midland Maniac

Artist

Steve Winwood

Album

Steve Winwood

Release Note
Composer
Steve Winwood
Producer
Steve Winwood / Chris Blackwell
Recording
1976-77 : Basing Street Studios, London, England
Release
Jun.1977 : Island ILPS 9494 / UK
Comment

スティーヴ・ウィンウッドのファーストアルバムに収録されています。日本公演のセットリストではあまり知られていない曲かも知れません。しかしコアなウィンウッド・ファンの間では評価が高い曲であり、エリック・クラプトンがこれをリクエストしたのであれば「流石、分かってる!」と言いたくなります。作曲、演奏、プロデュースの全てをスティーヴが単独で行っており、そのスタイルはセカンドアルバム《アーク・オブ・ア・ダイヴァ》への布石となりました。この曲で注目すべき点は、普段あまり手掛けることのない歌詞を自分で書いている点です(ブラインド・フェイスの時もパートナーがいなかったので自ら書いてますが)。この曲の歌詞は抽象的ではありますが、スピリチュアルな雰囲気も感じさせるなかなか面白い内容です。曲のほうもピアノをベースにじわりじわりと盛り上げる実に雄大で聴き応えのある力作です。

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Steve Winwood
Title

Pearly Queen

Artist

Traffic

Album

Traffic

Release Note
Composer
Steve Winwood / Jim Capaldi
Producer
Jimmy Miller
Recording
Apr.1968 : Record Plant Studios, New York, NY, USA
Release
Oct.1968 : Island ILPS 9081 / UK

トラフィックのセカンドアルバムに収録されている曲で、初期トラフィックを代表するナンバーのひとつです。オリジナルではスティーヴ・ウィンウッドはオルガン、ギター、ベースとマルチに演奏、ドラムズはジム・カポールディ、そしてクレジットによるとハーモニカはデイヴ・メイスンが吹いています。神秘的なオルガンとギターによるイントロに続いて「スパンコールで飾ったスーツをパーリー・クイーンから買ったんだ」で始まるジムによる歌詞は、時代を反映したサイケ風な世界を演出しています。曲もブラックフィーリングに満ちていてソウルフルなスティーヴのヴォーカルが魅力です。日本公演では前述の『ミッドランド・マニアック』と交互にセットリストに登場しています。ライヴにおけるレア度からすると『ミッドランド・マニアック』ですが、この曲の魅力も大きいので、どちらのセットになっても損はないでしょう。

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TRAFFIC
Title

Crossroads

Artist

Eric Clapton & The Powerhouse

Album

What's Shakin'

Release Note
Composer
Robert Johnson
Producer
Jack Holzman
Release
Jul.1966 : Elektra ELK 4002 / UK

クリームのレパートリーとして知られていますが、エリック・クラプトンが最初に公式録音したのは1966年のザ・パワーハウス名義の時だと思います。収録盤はザ・パワーハウスの3曲を含むホワイトブルーズ系の曲を集めたエレクトラ・レコード企画のオムニバスアルバムです。このセッションでクラプトンはスティーヴ・ウィンウッド(所属レーベルの関係上スティーヴ・アングロの変名で参加)と共演しており、リードヴォーカルはスティーヴが担当しています。またベーシストがジャック・ブルースであることからも、後にクリームのレパートリーとして復活させたのではないでしょうか。オリジナルはロバート・ジョンソンのブルーズです。

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What's Shakin'
Title

Georgia On My Mind

Artist

Spencer Davis Group

Album

The Second Album

Release Note
Composer
Hoagy Carmichael / Stuart Gorrell
Producer
Chris Blackwell
Release
Jan.1966 : Fontana TL 5295 / UK

スティーヴ・ウィンウッドはトラフィックの結成前に在籍していたスペンサー・デイヴィス・グループにて、ティーンエイジでこの曲を録音しています。当時スティーヴは天才少年と呼ばれていましたが、その早熟な才能が発揮された曲のひとつでしょう。この曲はセカンドアルバムに収録されているほか、スティーヴ在籍時のスペンサー・デイヴィス・グループ全公式録音曲を収めたベスト盤(右画像下)などで聴くことができます。オリジナルはジャズ・ピアニストで作曲家のホーギー・カーマイケルの代表曲で、レイ・チャールズの持ち歌としても知られている名曲です。それだけに日本公演においても、スティーヴのレパートリーの中では最も盛り上がっているようです。

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The Second Album
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EIGHT GIGS A WEEK
Title

Can't Find My Way Home

Artist

Blind Faith

Album

Blind Faith

Release Note
Composer
Steve Winwood
Producer
Jimmy Miller
Recording
Jun.1969 : Olympic Studios, London, England
Release
Aug.1969 : Polydor 583 059 / UK

アルバム《ブラインド・フェイス》収録曲で、その後もライヴで歌われてきたスティーヴ・ウィンウッドの代表曲のひとつです。エリック・クラプトンが『プレゼンス・オブ・ザ・ロード』で「ついに生きるべき道を見つけた」と歌っているのに対し、スティーヴは「家に帰る道が分からない」と歌っている違いが面白く、そんな2曲が短命に終わったブランド・フェイスを代表しているのも分かる気がします。アクースティックなアレンジはプロデューサーのジミ・ミラーが提案したようで、原曲はクラプトンのギターが存分に楽しめるエレクトリック・ヴァージョンです。こちらは《ブラインド・フェイス》デラックス盤にて聴くことができます。アルバム・ヴァージョンのほうは2010年のベスト盤(右画像下)にも収録されています。また昨年インターネットを通じてこの曲のカヴァーコンテストが開かれましたが、前述の青山氏のプレイが世界第2位の座を射止めました。

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Blind Faith
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revolutions
Title

Gimme Some Lovin'

Artist

Spencer Davis Group

Single

Gimme Some Lovin'

Release Note
Composer
Steve Winwood / Muff Winwood / Spencer Davis
Producer
Chris Blackwell
Release
Oct.1966 : Fontana TF 762 / UK

スペンサー・デイヴィス・グループ在籍時に誕生しトラフィックやソロになってからもずっと歌い継がれている、スティーヴ・ウィンウッドのキャリアを代表する傑作です。1966年当時のスペンサー・デイヴィス・グループは上昇気流に乗っていたとはいえ、人気を保ち続けるためにはシングルヒットが欠かせませんでした。レーベルからのプレッシャーを真っ向から受けて追い詰められたメンバーは、レコーディングのタイムリミット間際にこの曲のアイデアを思い付き、即興で完成させたということです。8枚目のシングルとしてリリースし英チャートの2位を獲得、さらにアメリカではコーラスやパーカッションを加えたヴァージョンがリリースされたので、都合2種類あります。シンプルな英国オリジナルは前述と同じベスト盤(右画像上)に収録、お馴染みの米国ヴァージョンのほうは2010年のベスト盤(右画像下)などに収録されています。

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EIGHT GIGS A WEEK
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REVOLUTIONS
Title

Voodoo Chile

Artist

The Jimi Hendrix Experience

Album

Electric Ladyland

Release Note
Composer
Jimi Hendrix
Producer
Jimi Hendrix / Chas Chandler
Recording
May.1968 : Record Plant Studios, New York, NY, USA
Release
Oct.1968 : Track 613008-9 / UK

オリジナルはザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスのセカンドアルバムに収録されています。スティーヴ・ウィンウッドがセッション参加した15分を越すこの曲はアルバム中の白眉で、ジミ・ヘンドリックスのギターとスティーヴのオルガンによるスリリングなインタープレイが繰り広げられています。本作の制作過程を解説したドキュメンタリーフィルムに「ヘンドリックスが人気絶頂期にあったスティーヴとの共演を切望していた」という話が紹介されているのも興味深いです。またスティーヴは2003年にこの曲を再演しており、その音源はソロアルバム《アバウト・タイム》のボーナスディスクに収録されています(右画像下)。ギターパートは現在のバンドメンバーであるジョゼ・ネトが弾いており、オリジナルに負けないほどの白熱したプレイを披露しています。

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ELECTRIC LADYLAND
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ABOUT TIME
Title

Dear Mr. Fantasy

Artist

Traffic

Album

Mr. Fantasy

Release Note
Composer
Steve Winwood / Chris Wood / Jim Capaldi
Producer
Jimmy Miller
Recording
Aug.1967 : Olympic Sound Studios, London, England
Release
Oct.1968 : Island ILPS 9061 / UK

トラフィックはスティーヴ・ウィンウッド、ジム・カポールディ、クリス・ウッド、デイヴ・メイスンが1967年4月に結成したバンドで、この曲はデビューアルバムのタイトルチューンです。この曲の誕生には歌詞内容に相応しいファンタジックなエピソードがあります。アルバム制作のために共同生活をしていたコテージでのある夜、ジムは紙切れに尖り帽子をかぶったギター弾きの操り人形の絵を描き、その横に「ファンタジーさん、僕たちがハッピーになるような楽しい音楽を奏でてください」と手紙風のメッセージを添えてそのまま寝入ってしまいました。目を覚ました時にはスティーヴとクリスがこのメッセージに素敵なメロディを付けていたというのです。現在でもライヴで歌われ続けているスティーヴを代表する1曲で、2010年のベスト盤(右画像下)にも収録されています。

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MR. FANTASY
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REVOLUTIONS
Title

Live From Madison Square Garden

Artist

Eric Clapton & Steve Winwood

Release Note
Producer
James Pluta / Scooter Weintraub / John McDermott Jr.
Recording
Feb.2008 : Live at Madison Square Garden, New York, NY, USA
Release
May.2009 : Reprise 7599 39992 5 / US

2008年2月25日、26日、28日の3日間、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンにて、スティーヴ・ウィンウッドとエリック・クラプトンによるジョイント・コンサートが行われました。本作はその3公演を編集したもので、映像と音源の両フォーマットにてリリースされています。このDVDを観るのが最も手っ取り早い予習になるでしょう。3公演のセットリストには大きな差違はなく、ブラインド・フェイス、トラフィック、デレク&ザ・ドミノズ、ソロナンバーなどで構成されています。二人のオフィシャルな共演を振り返ると、1966年のエリック・クラプトン&ザ・パワーハウス、69年のブラインド・フェイス、73年のレインボーコンサート、83年のARMSコンサートがよく知られたところですが、この公演ほどしっかりとタッグを組み、お互いが本当に望む形でパフォーマンスを行ったのは初めてのことだといえます。このコンサートの前年の5月には、英国バークシャーのハイクレア城で開催されたカントリーサイド・ロックス音楽祭で、スティーヴのバンドにクラプトンが客演し、ブラインド・フェイスの曲を含む7曲を共演しており、続く7月にはクラプトン主催のクロスロード・ギター・フェスティヴァルにスティーヴが招待されています。この二つの共演がジョイント・コンサートを実現させたきっかけとなりました。さらに2009年、10年、本年と引き続き共演コンサートを実施するなど、二人の関係はさらに密なものになっていきます。

album
MSG LIVE (DVD)
album
MSG LIVE (CD)

エリック・クラプトン & スティーヴ・ウィンウッド 武道館公演の記録

2011年12月6日火曜日、しとしと雨が降るなかをスティーヴ・ウィンウッドとエリック・クラプトンの武道館公演3日目に出かける。天気予報を見ると明日は晴れなのに。。。傘が邪魔だ。相方と私の席はアリーナのB9。ステージに向かって左側と予想していたが右側寄りだった。クラプトンの立ち位置よりさらに斜め右側から眺める位置で、ハモンドオルガンに座るスティーヴを真正面から眺める感じだ。しかしアリーナと言えど、とにかく広いスペースなのでステージからの距離もかなりある。肉眼では表情などまったく分からないだろう。まあ仕方がない。

19時10分過ぎ、BGMが止み会場が暗転しステージがライトアップされ開演!エリック・クラプトン、スティーヴ・ウィンウッド、それにウィリー・ウィークスらバンドメンバーが颯爽と登場した!なんとも感動的な一瞬!クラプトンが何か一言挨拶したような記憶もあるが、それより同じ空間にスティーヴ・ウィンウッドがいると思うだけで非常に感慨深くいつになく興奮していた。フジロックフェスに行けなかったので、以前生で見たのが94年のことだ。思わず「スティーヴ!スティーヴ!」などと興奮して叫んでしまった(いきなり声が枯れた)。スティーヴの服装はチェックのブルーっぽいパーカー風の上着にホワイトのインナー、クラプトンはホワイトシャツに黒のベストが似合っている。ボトムズはダークブルー・ジーンズのように見えた。二人とも予想以上に若わかしい出で立ち!嬉しく思った。

冒頭はお決まりのブラインド・フェイス・ナンバー『泣きたい気持ち』。散々聴き馴染んだイントロも生のツインギターで聴いたときには思わず感動。まもなくスティーヴのヴォーカルが入るとまさにレコードの再現!力強いあのハイトーンヴォイスは衰えていない。音楽雑誌に二人のギターの音が似ていて区別が難しいという記事が載っていたが、確かによく分からない。冷静に手の動きと音の違いを聞き分けるように注意して聴いていると、クラプトンのギターはとてもスムージーでありながらパワフル、一方スティーヴのほうは意外と無骨でたくましい音を出しているように聞こえた。盟友同士のツインギターによるフレンドリーな幕開けであった。

ところで我々は最初の曲から立つ気まんまんだったのだが、少なくともB9から見渡す限りアリーナの観客は全員座っていてちょっと立てない雰囲気。。。意外な展開だったが、年齢層も高いしそういうものかと着座で応援することに。しかし座っているとステージは遠くてもバッチリ全体を見渡せるのがよかった。私の横が空席で前もなぜかぽっかり空いている席があったため、視界がちょうどよく開けていたのだ。

次の曲に行く前にエリック・クラプトンが「(二日前に亡くなった)ヒューバート・サムリンにこのショウを捧げます」と挨拶(あるいはショウではなくソングと言ったのかもしれない)。もしかしてサプライズで彼の曲を演るのか?と思ったが、予定通りJ.J.ケイルの『ロウ・ダウン』が始まった。なお予想通りと言うべきか、スティーヴは公演中マイクに向かって言葉を発することは一切なかった。SDGではスペンサー・デイヴィスが、トラフィックではジム・カポールディがMCをやってくれたし、今回はクラプトンがいる。まさに他力本願の本領発揮といったところだろう。エンターテイナー度皆無の音楽職人スティーヴらしい(苦笑)。この曲も引き続き二人でギターを弾きながら歌う。クラプトンのギターがリードするが、スティーヴの弾くフレイズもさりげなく格好いい。そして3曲目の『アフター・ミッドナイト』からスティーヴはハモンドオルガンの定位置に陣取った。クラプトンのギターはもちろん、ヴォーカルも手慣れた感じで巧いし良い演奏を聴かせてくれた。

早くも4曲目。ブラインド・フェイスの代表曲にしてクラプトンの名曲『プレゼンス・オブ・ザ・ロード』の厳かなイントロで会場がざわつく。さらにスティーヴのヴォーカルが入ると大きな歓声があがった!あの深みのあるハイトーンで「I have finaly found 〜」と歌われると胸にゾクゾクッと来るものが。。。とにかく素晴らしい声だったし生ハモンドの音も腰まで響いた。そして高音域を抑えたクラプトンによる渋いヴォーカルが続く。パワフルなギターソロで大いに盛り上がり、ツインヴォーカルによる二人の息の合った掛け合いへと流れ込む。DVDで何度となく聴いてきたがやはりライヴで聴くとその感動は大きかった。「歌うクラプトン」にスティーヴもきっと満足していることであろう。ブラインド・フェイスやレインボーコンサートのライヴよりも、この21世紀ヴァージョンへのアプローチのほうが断然積極的であることがそれを証明している。

ここでスティーヴはハモンドのすぐ横にセットされたピアノへと移動(自分からはちょっと遠い)。いよいよ楽しみにしていたトラフィックの『グラッド』だ!スティーヴが鍵盤の上ではじけるようなピアノを弾き、クリス・ステイントンがこれに呼応するパートをキーボードで演奏、スティーヴ・ガットもノリノリのドラムズを叩いていた。この曲のインパクトとなるサックスがないのは残念であるが、そこはクラプトンがオジリナルにはないギターワークでしっかりとカヴァーする。これはこれで新鮮だった。スティーヴのソロではもっと長くやる曲なのだろうけど、わりとコンパクトに切り上げた感じ。それでもインストでのバンドのノリは素晴らしかった。続けてブラインド・フェイスの『ウェル・オールライト』に突入。バディ・ホリーのロックナンバーをスティーヴが軽やかなピアノを弾きながらパワフルに歌う。途中のピアノソロはオリジナルにはない抑えた感じのブルージーなプレイ。「ウェーローラ〜イ、ウェーローラ〜イ」のフレイズを自分も興奮して一緒に歌っていた。

7曲目は名ブルーズナンバー『フーチー・クーチー・マン』。オリジナルは知っているがクラプトン・ヴァージョンを聴くのは今日が初めてだ。マディ・ウォーターズは結構好きでオリジナルには愛着があるので、あの曲をどう料理するのか楽しみだった。クラプトンの渋めのヴォーカルと自信に満ちたギターによるカヴァーは、ストレートな表現のなかに奥深さと貫禄を感じた。そこらのギタリストにはこんな曲をなかなか堂々と披露できないと思う。さすが過去のブルーズを未来へと伝承するブルーズマン=エリック・クラプトンだけのことはある。クラプトンのソロ公演だったら来てないはずなので、こんな素敵なプレイを聴けたのは共演してくれたお陰だ。感謝!

会場の雰囲気が変わりクリス・ステイントンのキーボードが聴き馴染んだあのイントロを奏でる。スティーヴのソロナンバー『ホワイル・ユー・シー・ア・チャンス』である。この曲は日本公演のセットリストのなかでは若干浮いている選曲という感じもするけれど、こういうメロディアスなヒット曲があるのもスティーヴの持ち味だ。それにクラプトンがセレクトしたのならそれは嬉しく感じる。残念ながらハモンドの音が全体に埋もれて届きにくかったが、ヴォーカルはしっかりと聞こえる。しかし途中ちょっとしたアクシデントが発生!スティーヴが1番の途中で2番の歌詞を歌ってしまったぞ!まあ歌詞なんてわりと適当で時には間違えることなどもある方だから、ほとんど動じることなく同じフレイズを2番でも堂々と歌っていた(実はこの発見は日本公演ウィンウッド・レパートリーの歌詞を全て覚えた相方が指摘した)。ところでこの曲の最中、ちょっと嬉しい事実を発見。我々の列の左サイドにいるカップルはどうやらスティーヴ・ファンのようなのだ!この曲で嬉しそうに手拍子していたし、この後のスティーヴのレパートリー時の反応がとても良かったのだ。「同士よ!」という気持ちで心温まる。

9曲目はクラプトンのレパートリー『キー・トゥ・ザ・ハイウェイ』。原曲は戦前ブルーズマンのビッグ・ビル・ブルーンジーのナンバーで、恥ずかしながらオリジナルはまだ聴いたことがない。デレク&ザ・ドミノズやレインボーでのクラプトン・カヴァーでしか知らない曲である。それでもタイトルを言われたらメロディはすぐに出てくる曲なので十分楽しめた。クラプトンの定番なのだろう、会場も結構盛り上がっている。ドミノズ時代とは比較にならないほどヴォーカルは堂々たるもので、ギタープレイも文句が付けようがなく終始聴き入ってしまった。

いよいよ本日どちらになるかと相方と憶測を重ねていた曲へとセットリストは進む。順番からして『ミッドランド・マニアック』ではないかと予想していたが、流れてきたのはあの神秘的なオルガンとギターのイントロ!お互い顔を見合わせ「パーリー・クイーンだ!」と言葉を掛け合う。レアなミッドランドは聴きたかったけど、なぜか公演直前に頻繁にCDで聴いた『パーリー・クイーン』も捨て難かった。どちらでもいい!という気持ちだったので、すぐにこのトラフィック・ナンバーに心酔していった。スティーヴのハモンドにクラプトンのギターという超豪華な共演、スティーヴは身体を揺らしながら結構ノリノリでハモンドを弾いていた。3番は歌わずに1番をリピート。あっという間ではあったが実に気持ちがいい一曲だった。さらに二人の記念碑的な曲である『クロスロード』が続く。パワーハウスではスティーヴが、クリームではクラプトンがヴォーカルをとるロバート・ジョンソンのブルーズである。スティーヴ・ファンとしてはパワーハウスのカヴァーを期待したいところであるが、知名度からして当然クラプトンのレパートリーである。もちろんスティーヴもワンコーラス歌ったが。

公演はここで中盤を迎える。ステージの照明が落ち着いた雰囲気に変わり、セットリストの目玉のひとつである『我が心のジョージア』へ。ここまで大音量での演奏だったのが一転、ハモンドオルガンがメインのシンプルな伴奏でスティーヴが「Georgia...」と歌い始める。その声は言葉では表現できないほど素晴らしく全身に鳥肌が立つほどの感動。ハイトーンではわりと硬質なヴォーカルも、この曲のような音域ではとても深みのあるややハスキーな声質になるのがよく分かる。音数の少ない演奏のなかに響き渡るスティーヴの声に会場全体が聴き入っている様子。クリス・ステイントンがアクセントとなる旋律を弾き、スティーヴのオルガンは時に力強く、時に抑制した音色で温かみのある演奏を披露していた。そして曲が終わると大きな拍手がそのプレイを賞賛した。SDG時代の若い天才的なプレイも凄いけど、年相応に円熟味を増したジョージアの魅力も負けてない。素晴らしい演奏をありがとう、スティーヴ。。。

今度はクラプトンの見せ場、アクースティックによる『ドリフティン』である。この曲の適切な評価はギターに詳しいクラプトン・ファンの方に譲りたい。インタビューで「最近の自分の演奏に衰えを感じる」とクラプトンは言っているようだが、このプレイを聞く限りそうは思えない。ギターのテクニックについて何ら言葉を持ち合わせていない自分のようなド素人が聞いても、その演奏は実に素晴らしいものだった。この曲ではスティーヴはハモンドで控えめにサポートしていたが、途中スポットライトを浴びると短いながらもアクセントになるソロを弾いた。続いてスティーヴもアクースティックギターをもって、クラプトンと並んで座り『ザッツ・ノー・ウェイ・トゥ・ゲット・アロング』が始まる。クラプトンの最新作に入っているロバート・ウィルキンズのカヴァーで、二人の共演はロンドン公演が初。クラプトンのリードヴォーカルにスティーヴがサブで呼応するスタイルで、タイトルフレイズは一緒に歌う。二人で腰掛けて仲良くプレイする姿がなんとも微笑ましく、デュエットも息が合っていた。クラプトンは落ち着いた感じの慣れたプレイ、スティーヴのほうが膝を左右に揺らしてノリが良い感じ。なかなか良い曲だ。

同じスタイルのまま『ワンダフル・トゥナイト』へ。前述のホワイル・ユー・シー・ア・チャンスと同様、渋めの日本公演セットリストでは浮き気味の選曲と思えるが、クラプトンにブルーズを求めるファンを除いてこれを期待する観客は多いのだろう。歓声も一際大きかった。クラプトン自作曲にはメロウな曲も多いが、なかでもこれはよく出来た名曲とえいる。新しいアレンジと思われる今回のヴァージョンでは、二人のギターのアンサンブルが美しく、あの定番の旋律はスティーヴがプレイしているようだった。クラプトンはもちろんだが、スティーヴのギターの腕前も大したものである。日本ではスティーヴはどうもオルガン奏者として認知されている節がある。確かに最近のアルバムはオルガン寄りではあるが、SDGでもトラフィックでもソロでもリードギターを弾いてきた。欧米並にもっとギタリストとしての認知度がアップしてもいいと思うのだが。。。まあ日本にほとんど来てくれないスティーヴにも原因の一端はあるか(苦笑)

ここでスティーヴは別のアクースティックギターにチェンジ。二人並んで座るスタイルのまま、ブラインド・フェイスのもうひとつの名曲『キャント・ファインド・マイ・ウェイ・ホーム』へと続く。新しいアレンジなので最初のイントロですぐにそれと分からなかったが、一部の観客がワーッと歓声を上げていた。クロスロードやMSGライヴでのヴァージョンのほうが、どちらかというと自分の好みだったが、このアクースティックな新ヴァージョンも曲の雰囲気には良く似合っていると思う。やや女性コーラス部隊の声が目立ちすぎる感じ。着座だとヴォーカルが大人しくなるので、スティーヴはもう少しマイクに近づいて歌ってほしかった。それでも生でこの曲を聴いている時は感慨深いものがあった。あっという間の短い曲なのが惜しい。

ステージは早くも終盤へと流れ込む。ベースとドラムズが「デデデデッズン!デデデデッズン!」とあの有名なリズムを奏で始め、スティーヴのパワフルなハモンドが重なる。SDGの名曲『ギミ・サム・ラヴィン』の始まりだ!当然「HEY!」のところでは拳を突き上げて呼応、「ギミギミサムラ〜ヴィーン!」の掛け合いをコーラス部隊と一緒に歌いながら白熱度アップ!次第に会場も盛り上がりを見せ始め、着座ながら手を振り上げている人も多数、前方には立って踊っている人の姿も。遠方からでもスティーヴが身体を揺らしながらノリノリでプレイしているのが分かる。最後の方は自分も立ち上がり拍手と声援を送った。本日はわりと大人し目の観客ではあるが、少なくともここまでスティーヴのレパートリーで静まり返るということはなく、多少の温度差はあるがどの曲でもわりと均等に盛り上がっていた。そのなかでもこの曲での観客の反応は上々だったと思う。最高に楽しいひとときだった。

そしてついに最後の曲まで来てしまった。『ヴードゥー・チャイル』のあの不穏な感じのイントロが流れ始め、冒頭の「Well I'm a voodoo chile 〜」の一節をクラプトンが歌う。会場がどよめく。「え?意表を突いてクラプトンがまさかのリードヴォーカル?」と思ったが、続くメインヴォーカルはスティーヴだったので一安心。この曲はやはりスティーヴが歌わないと始まらない。ウィリー・ウィークスとスティーヴ・ガットのリズムセクションはかなりの重量級で全身に響くほどの迫力。スティーヴの揺らめくハモンドオルガンの音が神秘的な雰囲気を醸し出しソロパートもかなり格好いい。クラプトンものけぞって弾いたりして自らの演奏に陶酔している感じで、そのヴィルトゥオーゾ的なギタープレイはジミヘン級に素晴らしかった。ライヴで聴くヴードゥーの迫力はCD等とは比べものにならないほど凄まじく、イルミネーション効果も手伝って会場全体がバンドの呪術的な音の渦のなかに飲み込まれて行く感じ。ラストに割れんばかりの大音量でドカーン!!と盛り上がって(ちょっと驚く)とうとう幕となった。

ここでアリーナの観客がようやく立ち上がりアンコールを促す拍手を始めた。ところが我々の前に座っていた小柄な年配のご夫婦はなんと退席してしまったので少々驚く。確かにこれじゃ見えないだろうけど。。。まもなくステージにメンバーが再び登場。アンコール1曲目はトラフィックの名曲『ミスター・ファンタジー』だ。スティーヴがヴォーカルをとる最後の曲と思うとなんだか悲しい。幾度となく聴いてきた曲であるが生で聴くとやはり感動的。リードギターソロはクラプトンが主に弾いていてラストのトリだけスティーヴに。最近のソロライヴでのプレイよりもあっさりとしたギターワークだったがなかなかよかった。会場も結構盛り上がっていた。本日ラストはJ.J.ケイル3曲目の『コケイン』。クラプトンの力強いヴォーカルと巧みなギターソロ、終盤にはスティーヴの短くもセンスのいいギターソロがあって集中して聴き入る。さらにクリス・ステイントンの早弾きキーボードソロ、そしてエンディングへ。。。退場するときはスティーヴも会場に向かって手を振っていた。自分もアナログ盤『ナイン・ライヴス(裏に重ねてトラフィック・セカンド)』を頭上高く掲げて「はるばる来てくれてありがとう!」の気持ちを伝えた。スティーヴはまったく気づいてはいなかっただろうけど、良しとしよう(笑)

あっという間の2時間であった。9時半頃に武道館の外に出ると雨は上がっていたので、正面玄関前に掲げられた「Eric Clapton & Steve Winwood」の横断幕をバックに記念撮影をしてお開きとした。後日談。この日はアリーナで総立ちを予想していたので、少しでも高見をしようと、大昔に買ったサンチョのウェスタンブーツを久しぶりに履いて行った。これが翌日の腰痛の原因となった。慣れない高めのかかとがいけなかったのだろうか。立ち見じゃなかったにもかかわらず、我ながら情け無や。。。

DATE AND PLACE
  • LIVE AT NIPPON BUDOKAN
    on 6 December 2011
  • in front of BUDOKAN
PERSONEL
  • Eric Clapton
    guitar, vocals
  • Steve Winwood
    organ, piano, guitar, vocals
  • Chris Stainton
    keyboards
  • Willie Weeks
    bass
  • Steve Gadd
    drums
  • Michelle John
    backing vocals
  • Sharon White
    backing vocals
SET LIST
  • Had to Cry Today
    (Blind Faith)
    Eric Clapton : Guitar / Vocal
    Steve Winwood : Guitar / Vocal
  • Low Down
    (J.J. Cale)
    Eric Clapton : Guitar / Vocal
    Steve Winwood : Guitar / Vocal
  • After Midnight
    (J.J. Cale)
    Eric Clapton : Guitar / Vocal
    Steve Winwood : Organ
  • Presence of the Lord
    (Blind Faith)
    Eric Clapton : Guitar / Vocal
    Steve Winwood : Organ / Vocal
  • Glad
    (Traffic)
    Eric Clapton : Guitar
    Steve Winwood : Piano
  • Well All Right
    (Buddy Holly)
    Eric Clapton : Guitar
    Steve Winwood : Piano / Vocal
  • Hoochie Coochie Man
    (Muddy Waters)
    Eric Clapton : Guitar / Vocal
    Steve Winwood : Organ
  • While You See a Chance
    (Steve Winwood)
    Eric Clapton : Guitar
    Steve Winwood : Organ / Vocal
  • Key to the Highway
    (Big Bill Broonzy)
    Eric Clapton : Guitar / Vocal
    Steve Winwood : Organ
  • Pearly Queen
    (Traffic)
    Eric Clapton : Guitar
    Steve Winwood : Organ / Vocal
  • Crossroads
    (Robert Johnson)
    Eric Clapton : Guitar / Vocal
    Steve Winwood : Organ
  • Georgia on My Mind
    (Hoagy Carmichael)
    Eric Clapton : Guitar
    Steve Winwood : Organ / Vocal
  • Driftin'
    (Johnny Moore's Three Blazers)
    Eric Clapton : Guitar / Vocal
    Steve Winwood : Organ
  • That's No Way to Get Along
    (Robert Wilkins)
    Eric Clapton : Guitar / Vocal
    Steve Winwood : Guitar / Vocal
  • Wonderful Tonight
    (Eric Clapton)
    Eric Clapton : Guitar / Vocal
    Steve Winwood : Guitar
  • Can't Find My Way Home
    (Blind Faith)
    Eric Clapton : Guitar
    Steve Winwood : Guitar / Vocal
  • Gimme Some Lovin'
    (The Spencer Davis Group)
    Eric Clapton : Guitar
    Steve Winwood : Organ / Vocal
  • Voodoo Chile
    (Jimi Hendrix)
    Eric Clapton : Guitar
    Steve Winwood : Organ / Vocal
  • Encore

  • Dear Mr.Fantasy
    (Traffic)
    Eric Clapton : Guitar
    Steve Winwood : Guitar / Vocal
  • Cocaine
    (J.J. Cale)
    Eric Clapton : Guitar / Vocal
    Steve Winwood : Guitar
in front of BUDOKAN
in front of BUDOKAN
in front of BUDOKAN
Nine Lives